
Wordで文字サイズを大きくしたところ、行間が広がらず、上下の文字が重なってしまうことがあります。
「以前は文字を大きくすれば行間も自然に広がっていたのに、いつの間にか狭くなるようになった」「アップデートが原因なのか、設定を変えてしまったのか分からない」という場合は、いきなりWordを再インストールするのではなく、まず文書だけの問題なのか、Word全体で起きているのかを切り分けることが大切です。
特に確認したいのが、Wordの段落設定にある「行間」です。
文字を大きくすると行間まで狭くなるのはなぜ?

通常の設定であれば、Wordで文字サイズを大きくすると、その文字が収まるように行の高さも調整されます。
ところが段落の行間が「固定値」になっていると、文字だけを大きくしても行の高さが十分に広がらないことがあります。
例えば、行間の高さが固定された状態で文字を大幅に大きくすると、
- 上下の文字が重なる
- 文字の一部が切れたように見える
- フォントサイズを上げるほど読みにくくなる
といった状態になることがあります。
そのため、最初に行間の設定を確認してみましょう。
文字サイズに合わせて行間も自動的に広げるには?

文字を大きくしたときに行間も自然に広げたい場合は、段落の行間が「固定値」になっていないか確認します。
Wordで対象の文章を選択し、「ホーム」タブにある「段落」の右下の小さな矢印から段落設定を開きます。
「インデントと行間隔」にある「行間」を確認してください。
ここが「固定値」になっている場合は、「1行」など文字サイズに応じて調整される設定に変更して、表示を確認します。
文書全体を確認する場合は、Ctrl+Aで全選択してから段落設定を確認できます。
ただし、会社で使用している文書の場合、最初からレイアウトを固定する目的で行間が設定されていることもあります。既存の帳票や社内書式などは、設定を一括変更する前に元へ戻せるようコピーを保存しておくと安全です。

「以前は大丈夫だった」のなら新規文書でも確認する

今回のように、
「以前はそんなことはなかった」
「いつの間にかこうなった」
「何かのアップデート後からおかしい気がする」
という場合、原因を推測するだけではなかなか解決できません。
まず、新しい白紙のWord文書を作って同じ現象が発生するか試してみます。
例えば、
- Wordで「白紙の文書」を作成する
- 適当な文章を3行程度入力する
- 入力した文字を選択する
- 文字サイズを30~36pt程度まで大きくする
- 行間が文字に合わせて広がるか確認する
という方法です。
このテストには、問題が「そのWordファイルだけ」にあるのか、「Word全体」にあるのかを切り分ける意味があります。
特定のWordファイルだけで重なる場合
新しく作った文書では正常なのに、いつも使用しているWordファイルだけ文字が重なるのであれば、Office全体の不具合と決めつける必要はありません。
その文書に保存されている段落設定やスタイルなどを確認します。
特に会社では、以前作った文書をコピーして新しい文書を作り続けていることがあります。その場合、元になった文書の設定も一緒に引き継がれます。
「最近作ったファイルが全部おかしい」と思っていても、実際には同じひな形や過去のファイルをコピーしていた、という可能性も考えられます。
新規の白紙文書でも文字が重なる場合

こちらはもう少し調査が必要です。
完全な新規文書でも同じ症状が発生するなら、個別ファイルだけではなく、Word側の設定や標準テンプレート、スタイルなども確認対象になります。
Wordでは「Normal.dotm」という標準テンプレートが、新規文書の基本設定に関係しています。
また、Officeの更新、不具合、アドインなど別の要因が関係する可能性もあるため、「アップデートが原因だろう」と推測して設定を次々変更するより、発生条件を整理してから調査することが重要です。
確認するときは、
- 特定のファイルだけか
- 新規文書でも発生するか
- すべての文字で発生するか
- 特定のスタイルを使ったときだけか
- 他のPCでも同じファイルを開くと発生するか
- Word以外のOfficeソフトにも異常があるか
などを整理すると原因を絞り込みやすくなります。



Normal.dotmをいきなり削除するのはおすすめしません

インターネットでWordの不具合を検索すると、「Normal.dotmを削除する」という対処方法が見つかることがあります。
しかし、会社で使用しているPCでは、いきなり削除することはおすすめしません。
標準テンプレートにはWordの利用環境に関係する情報が含まれているため、まず症状を切り分けたうえで、必要ならバックアップを取って対処するほうが安全です。
Officeの再インストールについても同様です。
原因が文書内の「固定値」という設定だけなら、Officeを入れ直す必要はありません。
会社のPCでは「直った」で終わらせないほうがよい場合も

1台のPCで一度だけ発生した問題なら、設定を直して終了できることもあります。
一方、会社で複数の社員がWordを使用していて、
- 複数台のPCで同じ現象が起きている
- 共通のWordひな形がおかしくなった
- 誰かが設定を変更してから元に戻せない
- Officeの更新後から複数の不具合が出ている
- WordだけでなくOutlookやExcelにも問題がある
という場合は、個人のWord操作だけではなく、会社のPC・Microsoft 365・Office環境として確認したほうがよいことがあります。
特に、社内にIT担当者がおらず「PCに詳しい社員がその都度調べて直している」という状態では、同じトラブルが別のPCで起きるたびに対応が必要になります。
まとめ|まず「その文書だけか、新規文書でも起きるか」を確認

Wordで文字を大きくしたときに行間が広がらず、文字同士が重なってしまう場合は、まず段落の「行間」が「固定値」になっていないか確認してみてください。
そして「以前は大丈夫だったのに、いつの間にか変わった」という場合には、新規の白紙文書でも同じ現象が起きるかを確認することが原因特定の第一歩になります。
特定のファイルだけなら文書側の設定、新規文書でも発生するならWord全体の設定や標準テンプレートなど、調べる範囲を分けられます。
アポロン7では、Wordの設定だけでなく、会社で使用しているWindows PC、Microsoft 365、メール、プリンター、Wi-Fi、ホームページなどもまとめてご相談いただけます。
水戸市を中心に茨城県内で、単発のPCトラブルから定期的なIT環境の確認まで対応しています。「何が原因なのか説明できない」「どこに相談する問題なのか分からない」という段階でも、状況を整理しながら確認できます。
