「ハローワークや求人サイトに募集を出しているのに、応募が少ない」「会社名を検索するとホームページは出るけれど、採用情報が載っていない」。そんな会社は、求人広告を増やす前に、自社HPで応募者が何を確認できるか見直してみてください。
採用ページは、求人票だけでは伝えにくい仕事内容や職場の様子を補う場所です。ページを作れば応募が増えると保証できるものではありませんが、応募前に生じる疑問を減らすための情報を整えられます。最初は大きな採用サイトではなく、今のホームページに1ページ追加する形から検討できます。
1.募集していることが分かり、求人媒体と条件が一致しているか

まず、自社HPを見た人が「現在、何の仕事を募集しているのか」を確認できる状態にしましょう。採用ページを作っても、トップページやメニューから見つからなければ、探す手間が残ります。スマートフォンでも採用情報への入口が分かるか確認してください。
- 募集職種・雇用形態・勤務地が分かる
- 給与・勤務時間・休日などが求人媒体と食い違っていない
- 募集終了した求人が、募集中のように残っていない
- 詳しい募集要項や応募先へ進める
特に注意したいのは、求人サイトでは給与を変更したのに、自社HPには古い条件が残るケースです。複数の情報が違うと、応募者はどれが正しいのか判断できません。
厚生労働省は、求人情報について虚偽や誤解を生じさせる表示を避け、正確・最新の内容に保つ必要があると案内しています。また、2024年4月からは、業務・就業場所の変更の範囲、有期契約の更新基準も募集時などの明示事項に加わっています。ここで挙げた項目だけで募集要項が完成するわけではないため、必要事項は公式資料と照らして確認しましょう。
2.職種名だけでなく、入社後の仕事が想像できるか

「現場スタッフ募集」「事務員募集」だけでは、応募者は自分にできる仕事か判断しにくいものです。初めてその業界で働く人にも、具体的な作業を伝えましょう。
- 1日の仕事の流れと、主な作業
- 入社直後に担当する仕事
- 未経験者に誰が、どのように教えるか
- 必要な資格と、入社後に取得を目指せる資格
- 屋外作業、重量物の扱い、繁忙期などの注意点
例えば事務職なら、電話対応、請求書作成、データ入力など、実際に担当する仕事を書きます。「未経験歓迎」と載せる場合も、研修や相談先の実態を説明すると、言葉の意味が伝わりやすくなります。
良い面だけを並べる必要はありません。仕事の大変な部分も、会社が行っている対策と一緒に説明します。ただし、実際にはない研修制度や資格取得支援を、採用ページのために書き足してはいけません。
3.実際の職場や人の様子を確認できるか

会社概要や商品写真だけでは、働く場所の雰囲気まで伝わりません。事務所、作業場、使う設備、休憩スペースなど、仕事に関係する実際の写真を載せることを検討しましょう。
社員全員の顔写真を載せる必要はありません。撮影や掲載への同意を確認したうえで、手元の作業風景や、人物が写らない職場写真でも説明できます。顧客名、伝票、パソコン画面など、公開してはいけない情報が写っていないかも確認してください。
「アットホームな職場です」といった表現だけで終わらず、「分からないことは誰に聞けるのか」「何人ほどのチームで働くのか」など、確認できる事実を伝えると具体的になります。素材写真やAI生成画像を使う場合は、実際の社員・職場と誤認される見せ方を避けましょう。
4.スマートフォンから、迷わず応募・問い合わせができるか

応募方法がページの下に小さく書かれていたり、リンク先が募集終了だったりすると、興味を持った人が次へ進めません。電話、フォーム、求人媒体経由など、会社が実際に受け付ける方法を明記してください。
- 応募先のリンクが、現在の募集につながっている
- 電話受付時間や、用意する書類が分かる
- 応募から面接までの流れが分かる
- 見学や事前質問を受け付ける場合、その方法が分かる
求人媒体経由に統一する運用でも構いません。自社フォームを新設するなら、応募者への受付案内、担当者への通知、個人情報の取り扱いを整え、テスト送信で届くことを確認します。既存のお問い合わせフォームを使う場合も、採用の連絡を誰が確認するか決めておきましょう。
5.募集内容を更新する担当とタイミングが決まっているか

採用ページは公開した後の管理も必要です。採用が決まったのに募集が残る、担当者が辞めて誰も更新できない、といった状態を防ぐため、更新担当と確認するタイミングを決めます。
- 募集開始・終了、条件変更の際に更新する人
- 求人媒体と自社HPの情報を照合する人
- 応募通知を受け取り、不在時に引き継ぐ人
- ホームページの更新権限と、制作会社の連絡先
小さな会社なら、社長や事務担当者が情報を確認し、Webの担当者に更新を依頼する形でも運用できます。定期確認に加えて、条件が変わったときに更新することが大切です。社内の引き継ぎについては「社員の退職前に確認したいパソコン・メール・ホームページのIT引き継ぎ項目」も参考になります。
まとめ|求人票で伝えきれない情報を、自社HPで補いましょう
見直したいのは、①募集状況と条件の一致、②仕事内容の具体性、③職場の様子、④応募のしやすさ、⑤更新の仕組みです。採用ページがないことだけで応募不足の原因を断定せず、給与・勤務地・仕事内容・求人媒体なども含めて確認しましょう。
最初は1職種分のページでも構いません。募集要項、仕事の説明、職場写真、応募方法を整理し、トップページから見つけられるようにするところから始めてみてください。

自社で更新できる場合は、採用担当者と内容を確認しながら進められます。一方、管理画面に入れない、制作会社と連絡が取れない、応募フォームの通知先が分からない場合は、設定を変更する前に管理状況を確認する必要があります。
アポロン7では、水戸市を中心に茨城県内の中小企業・店舗のホームページ制作や更新を支援しています。採用情報の追加だけでなく、更新方法や応募通知メールの管理など、社内に専任のWeb・IT担当者がいない会社の困りごとも、現在の状況を整理するところから相談できます。
