会社のパソコンや共有フォルダを見てみると、
「このPDF、何の資料だっけ?」
「前にも同じ作業をしたはずだけど、手順書はどこ?」
「詳しい人に聞かないと分からない……」
そんな状態になっていないでしょうか。
📁 PDF
📊 Excel・スプレッドシート
📝 Word・Googleドキュメント
📖 メーカーのマニュアル
📋 社内の業務手順書
📑 過去の会議資料
会社にはたくさんの情報が蓄積されています。
しかし、資料が保存されていることと、その情報を仕事で活用できることは別問題です。

そこで注目したいのが、GoogleのAIツール「NotebookLM」です。
NotebookLMを使えば、自社の資料を読み込ませ、その資料をもとにAIへ質問したり、要点を整理したり、マニュアルやFAQを作ったりできます。
⚠️ ただし、「とりあえず資料を全部入れておけばAIが何とかしてくれる」という使い方では、思ったほど便利にならないことがあります。
今回は、NotebookLMを中小企業の業務で活用するときに気をつけたい「5つの失敗」と改善方法をご紹介します。

💡 NotebookLMとは?「自社資料について質問できるAI」

ChatGPTやGeminiなどの生成AIを仕事で使う企業が増えています。
その中でもNotebookLMの大きな特徴は、自分で指定した資料を情報源としてAIを活用できることです。
たとえば、社内の業務マニュアルや製品資料を登録しておけば、次のような質問ができます。
💬 「この機械で○○というエラーが出たときの対処方法は?」
💬 「新人が最初に覚えるべき内容をまとめて」
💬 「この3つの資料から作業手順を整理して」
さらに、資料の要約だけでなく、FAQ、学習用資料、音声概要などを作成できるため、使い方次第では会社に蓄積された資料を「探すもの」から「質問できる知識」へ変えることができます。
ただし、そのためにはちょっとしたコツがあります。
❌ 失敗1:会社の資料を何でも1つに入れてしまう

NotebookLMを使い始めると、便利なのでつい、
「せっかくだから全部入れてしまおう」
となりがちです。
📄 就業規則
📄 複合機のマニュアル
📄 商品カタログ
📄 営業資料
📄 経理マニュアル
📄 パソコン設定手順
📄 会議資料
このように目的の違う資料を大量にまとめてしまうと、必要な情報に焦点を当てにくくなります。
✅ 「業務」や「目的」でNotebookを分ける

おすすめなのは、会社全体で1つにするのではなく、次のような形で分ける方法です。
- 新入社員教育
- 経理・請求業務
- 商品・サービス資料
- パソコン・複合機操作
- 営業資料
- 社内業務マニュアル
たとえば、「複合機・スキャナー操作」というNotebookを作り、
- 複合機のメーカー取扱説明書
- スキャン設定手順
- FAX転送設定
- 過去に発生したトラブル記録
などをまとめておけば、
💬 「スキャンしたPDFがパソコンに届かない場合、どこを確認すればいい?」
と質問できるようになります。
資料を増やすことよりも、「何について質問するNotebookなのか」を明確にすることが重要です。
❌ 失敗2:「誰に説明するのか」をAIに伝えていない

NotebookLMに質問するとき、
「この資料をまとめて」
だけで終わらせていないでしょうか。
これではAI側は、
- 誰が読むのか
- 何のために使うのか
を十分に判断できません。
同じ資料でも、
👨💼 経営者が読む
👩💻 IT担当者が読む
🔰 新入社員が読む
👨🔧 現場スタッフが読む
👥 お客様への説明に使う
では、必要な内容が違います。
✅ 「誰向けか」を1行追加する
たとえば、次のように指示します。
この資料について、パソコンに詳しくない新入社員でも理解できるように、専門用語をできるだけ使わず説明してください。
さらに、
この業務を初めて担当する社員が理解しておくべきポイントを5つ挙げてください。
という使い方もできます。
AIを仕事で使うときは、「何をしてほしいか」だけでなく「誰のために作るのか」まで伝えるのがポイントです。
❌ 失敗3:AIが最初に作った回答を完成品だと思ってしまう

生成AIを使うと、数秒でそれらしい文章が完成します。
しかし、最初の回答をそのまま使う必要はありません。
むしろNotebookLMは、質問を重ねながら内容を深掘りしていく使い方に向いています。
たとえば最初に、
この資料から新人向けの業務マニュアルを作ってください。
と質問します。
その回答に対して、
この説明の中で、初心者が理解しにくい部分を3つ挙げてください。
さらに、
その3つについて具体例を使って説明してください。
と続けます。
こうすると、単純な「資料の要約」から、実際に社員が利用できるマニュアルへ近づいていきます。
💡 「分からないところ」をAIに探させる
こんな質問も便利です。
この業務を理解するために、絶対に答えられるようにしておくべき質問を5つ作ってください。
その5つの質問について、この資料だけを根拠に回答してください。
これなら社員教育にも活用できます。
というところまで活用できるのがNotebookLMの魅力です。
❌ 失敗4:読み込ませるPDFの状態を確認していない

これは意外と重要です。
AIの回答がおかしいと、
「やっぱりAIは信用できない」
と思ってしまうかもしれません。
しかし、原因がAIではなく、元の資料にある場合もあります。
特に注意したいのが、
- 古いスキャンPDF
- コピーを繰り返した資料
- 画像として保存された文書
- 文字が小さい資料
- 複雑なレイアウトのPDF
などです。
人間には文字として見えていても、AIが正しくテキストとして取得できているとは限りません。
たとえば、
「100,000円」
という数字が正しく読み取れなければ、当然AIの回答にも影響します。
✅ AIへ渡す前に「元資料」を確認する
特に、次のような情報が重要な資料では注意しましょう。
- 金額
- 型番
- 電話番号
- 日付
- 契約条件
- 作業手順
- 技術仕様
AI活用では、「どのAIを使うか」だけではなく、「AIにどんなデータを渡すか」も重要です。
❌ 失敗5:AIの回答を100%信用してしまう

NotebookLMは、登録した資料をもとに回答し、元になった情報を確認しやすいことが大きなメリットです。
だからといって、AIの回答を100%そのまま信用してよいわけではありません。
特に、
⚠️ 金額
⚠️ 契約条件
⚠️ 法律
⚠️ 補助金
⚠️ 技術仕様
⚠️ 納期・期限
⚠️ 安全に関係する内容
などは、元資料を確認することをおすすめします。
「AIがこう言っているから正しい」
ではなく
「AIが見つけてくれたので原本を確認する」
という使い方をすると安心です。
🚀 NotebookLMは「資料を整理するツール」ではなく「資料を使うためのツール」
ここが今回、一番お伝えしたいポイントです。
会社では、
「共有フォルダを作りました」
「クラウドに資料を保存しました」
「Googleドライブに移しました」
というところで終わってしまうケースがあります。
しかし、保存しただけでは仕事はそれほど楽になりません。
本当に重要なのは、必要なときに必要な情報を取り出せることです。
これまで
📂 保存する
↓
🔍 探す
↓
📖 読む
↓
🧠 理解する
NotebookLMを活用すると
📂 資料を登録する
↓
💬 AIに質問する
↓
📖 必要な箇所を確認する
という流れに変えられる可能性があります。
🏢 中小企業こそ「社内の知識」をAIで活用できる
特に中小企業では、
「あの仕事は○○さんしか分からない」
という状態が珍しくありません。

ベテラン社員の頭の中にしかない作業手順。
昔から使っているパソコンの設定。
取引先ごとの対応方法。
複合機や業務ソフトの操作方法。
こうした情報を少しずつ文書化し、NotebookLMなどで活用できるようにしていけば、社内の「分からないから人に聞く」を減らせる可能性があります。
新人教育にも使えますし、担当者が休んだときの情報確認にも役立ちます。
🔐 注意: 機密情報・個人情報・顧客情報などをAIサービスで扱う場合は、会社のルールや利用しているサービスの契約・データ取り扱い条件を確認したうえで運用しましょう。
💡 AIを導入する前に「資料の整理」が必要かもしれません

ChatGPTやGemini、NotebookLMを導入しただけで、会社の仕事が自動的に効率化するわけではありません。
重要なのは、
- どの業務に使うのか
- どの資料を使うのか
- 誰が使うのか
- どこまでAIに任せるのか
を決めることです。
最初から会社全体をAI化する必要もありません。
まずは「毎回同じことを聞かれる業務」を1つ選んでみてください。
その業務に関する資料を集めてNotebookLMに登録し、
「新人がこの仕事をするために必要な手順を順番に説明してください」
と質問してみる。
それだけでも、会社に眠っていた資料が「使える知識」へ変わる第一歩になります。

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AIを導入すること自体が目的ではありません。
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